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JEUGIAカルチャーセンターイオンモール千種で発達支援教育士認定講座を開催しました。
発達支援教育士認定講座は発達支援のプロと整理収納教育のプロが作った講座です。発達障害・グレーゾーン・発達凸凹さんと言われる子どもたちの日々の生活をサポートするために、保護者や関わりを持つ身近な人たちが、どのように子どもに関わっていけばいいのかについて学ぶことができます。
1.発達障害の困り感を疑似体験できるワーク
発達支援教育士認定講座では発達障害と診断された、あるいはグレーゾーンと言われる子どもたちの日々の生活の中でどのようなことに困り感を抱いているのかについてワークで疑似体験しながら、それらをサポートするためのアイデアやヒントについて学ぶことができる講座です。
また、特性のある「子どもの自立」を後押しするために、環境を整えるだけでなく、子どもとのコミュニケーションを円滑にしながら、身だしなみ(衣類の管理)やお金の使い方(金銭管理)についても講座の中でお伝えします。
受講された方の感想
- 1人1人に寄り添った支援とはどんな支援なのか、ワークを通して“困り感”とはどんなことなのかを考えることができました。
- 今まで色んな本を読んで勉強して知ってはいたけれど、本人の困難さを理解することはできていなかったんだと、ワークを通して理解することができました。
- 「がんばってね」と「がんばってるね」、たった一文字だけれど、こんなにも相手に与える印象が違うのだということに改めて気づきました。相手に寄り添うとはどうゆうことなのか、自分の言葉がけを振り返る機会になりました。
2.忘れ物を減らす方法は人それぞれ
一人一人に合ったお片付けの方法を探す
私は発達障害のお子さんのお片付け、しかも、学校などの集団生活の中で忘れ物をしないようにするという工夫は、個々に対応が必要だと感じています。
周りの人たちの理解と協力、そして、どのようにすれば、忘れ物を減らすことができるのかを本人と一緒に考えていく根気の良さが必要です。
ゼロにはならないけれど、10個あった忘れ物が3個に減ったらすごいことです。
大人でも忘れ物をすることがあるのに、子どもにだけ忘れ物がゼロになることを求めるなんて厳しい。
だから、今よりも忘れ物が減る方法を探すということが大事です。
支援の方法は色々ある
よく使われる支援の方法として、視覚支援があります。例えば、学校のものの中でも、忘れたら困るけれど、どうやって整理するのがよいのか悩むのが教科書やノートです。
教科書やノート・副教材など、学年が上がるほど1科目で必要になるものの量が増え、忘れ物をしないように管理するのに一工夫必要です。
また、背表紙の小さな文字は読みづらく、目に入ってこないというタイプの子もいます。
そんな時は、マスキングテープや赤丸や青丸のシールを使って科目ごとに色分けをしてしまうのです。
国語は黄色、算数は青、と色を決めて、その科目に関係するものは同じシールを背表紙に貼ることで、科目ごとのまとまりが一目でわかるようになります。
その他に、科目ごとに袋分けをするという方法もあります。
この時のポイントは、袋の色科目ごとに分ける、袋はL字型に開くタイプのものを使う、という2つです。
2.発達障害の子のお片付けのコツ
よく使う場所を定位置にする
モノの収納場所を決めるときに、何に使うのか、どこで使うのかなどの目的を決め、更に動線を考えて収納場所を決めましょう。
例えば、”ここの棚は学校の教科書を置く場所”、”こっちの棚は朝の身支度の物がある場所”というように、収納場所を区切ることで、他の物が視界に入りづらくなる環境を作ります。
すると、集中して作業をすることができます。これは学習環境を整えるときに役立ちます。
必要な物だけを取り出しやすい方法で収納する
アクション数が多くなると片づけることがめんどくさくなり、ついつい「あとで片づけよう」と、その辺りにポイっと置いておきたくなります。ですから、収納方法を考える時には、なるべく1~2アクションで出し入れでるようにすることをお勧めします。また、物が多いと管理をするのが大変ですから、本人が管理できる物の量だけにすることも重要です。
立てて収納できるものはなるべく立てて収納し、重ねる収納の場合は、下の方にあるモノが取り出しやすいように、引き出しタイプを使うとよいでしょう。子どもの目線に立ち、取り出しやすい・片づけやすい動線を考えることがポイントです。
何がどこにあるのか一目でわかるようにする
手に取ったモノを確実に元の位置に戻すには、ラベルをつけて定位置を作るのが効果的です。
片づけたい物の写真を箱に貼って、目で見てすぐにわかる状態にしたり、透明や半透明の入れ物を使って中に何が入っているのかがわかるようにいておくなど、モノの存在を目で見て確認できる状態を作ってあげましょう。
発達支援教育士認定講座が、子どもたちの日々の生活をサポートするために、保護者や関わりを持つ身近な人たちが、どのように子どもに関わっていけばいいのか、子どもに寄り添った支援をするために、私たち大人は何ができるのかを考えるきっかけになることを私は願っています。
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