算数のノートの取り方3つのポイントー算数は論理的思考を育てる科目ー

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「子どもにノートの取り方を教えて欲しい」と言われる保護者の方が増えてきます。そこで、今回は算数のノートについてポイントを3つお伝えします。

式を書くときには単位も書き込む

算数は数字ばかりになり、式を書いているだけだと、何を求めているのかわからなくなる時があります。そんなときは式の中に単位を書き込んでみましょう。

例えば「4÷2=2」というような式のとき、割る数の2と答えの2は違う意味を持っています。でも、式だけを書いていると後から振り返った時に「あれ?この式なんだっけ?」と何を求めているのかわからなくなるのです。ですから「4個÷2人=2個」としておけば、後からノートを見たときに、何をどのようにして求めているのかがわかります。

実はこれ、私が授業中の板書で実際にやっていることなのです。子ども達が家庭学習をするときにノートを見返した時、”この式は何を求めているのか”がわかるように書いています。単位を書き込むことで、問題を理解しやすくなるのと同時に、数量関係を感覚的に把握できるようになっていきます。

計算はノートの空いているスペースに書き残す

学校の先生や親に計算スペースを取るように言われて、ノートの右端5行や下から5行を計算スペースにしている子がいますがこれは必要ありません。

なぜなら、とても計算がしにくいからです。限られたスペースでの計算は、スペースが足りなくなってしまい、字が大きい子だと、逆に計算しずらくなってしまいます。また、問題の近くに計算を残すことができないので見直しをするときにもとても不便です。
ですから、式の近くの空いているスペースに計算をする方がノートの無駄もなく、答えの写し間違いを減らすという意味でもベストです。また、ひっ算をすぐに消してしまう子がいますが、間違えたときの見直しをするためにも消さずに残しておきましょう。

どの問題を解いているのかがわかるようにする

子どものノートを見ていると、時々、問題番号が書いていないことがあります。そんなときには丸付けを買って出る私。

私:「丸付けしてあげるよ~!」子:「やったー!できたから丸つけして!」
私:「はいはい~♪この問題はテキストのどの問題?」
子:「え?んとね・・・あれ?」

自分でもどの問題が何番の問題なのかわからなくてアワアワしている子ども。

私:「何ページの問題か書いておくとわかりやすいよ」
子:「はーい。問題の番号、書いてくる!」

他にも、子どもと一緒に計算ミスを見直すときにこんなことがあります。

私:「この式の計算はどこにあるの?」
子:「裏紙に計算したよ(だからここにはない)」
私:「裏紙持ってきて。どこで計算間違いしてるのか確認しよう!」
子:「えっ?!裏紙捨てちゃった…!」

計算ミスが多い子は、自分の計算を自分で見直すのが苦手です。その理由の一つが、普段から計算ミスの見直しをしていないから。”裏紙=要らないもの=捨てる”というイメージが付きやすいので、できれば計算もノートに書き残しておきましょう。それでも裏紙に計算したいということであれば、せめて、やり直しをするまでは捨てないようにして、計算ミスを見直してから捨てる習慣をつけると良いでしょう。計算ミスの見直しをすることで、どこでどんなミスをしたのか、自分の弱点はどこなのかを確認することができます。つまり、”テストの時の見直しで、自分で自分のミスに気づく”ための練習ができます。

計算ミスを減らしたいならこれに気を付けてみてくださいね。

算数は論理的思考を身に付ける科目

算数が好きな子や得意な子のノートは字が雑でも、問題ごとにまとまりがあり、順序立てて式や解き方などの内容を書くことができています。
時には字が大きくて1問に1ページ使っているなんてこともありますが、それでも、小さな字だったり、隙間なく式が書かれていて、どこに何が書いてあるかわからないノートより、断然見やすく、わかりやすいノートです。
ノートを取ることに慣れてくれば、自然と字の大きさなどは整っていくので、最初は問題ごとにまとまりがあるか、式の順番を追っていけばその問題をどうやって解いているのかがわかるか、に注目してノートの書き方を身に付けていきましょう。

これはものごとを論理的に説明するためにどのように式を整理していけばいいのか、ということの練習になります。
算数は論理的思考を身に付ける科目だということを忘れないでくださいね。

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